X-Wing 2.5の変更点(スコード構築編)

X-Wing 2nd Editionは今年(2022年)のはじめに大きなルールの改定があり、現在はX-Wing 2.5と呼ばれるバージョンになっています。

Xブログでは何回かに分けて、2.5の是非は語らずに改定点を説明していきます。今回はスコードの構築についてです。

2.0ルールでの構築についておさらい

X-Wing 2.0の通常のゲームでは、各プレイヤーは200ポイントの範囲内で、すべての宇宙船とアップグレードの中から好きなものを選び、スコードを構築していました。各宇宙船のポイントは21(Vulture-class Droid Fighter)から112(ダース・ベイダーのTIE/D Defender)の範囲内でした。ポイントが余った場合は、余ったポイントが多いプレイヤーがプレイヤーオーダー(イニシアチブがかぶったときに先か後か)を決定する権利を得ました。

2.0ではたとえば高イニシアチブのTIEインターセプターを中心にしたいなら、後にアクティベートしてバレル・ロールやブーストで射界外しをする目的で、アップグレードを我慢してできる限りポイントを余らせ、プレイヤーオーダーで後行動を取る、というスコード構築テクニックがありました。(これをイニシアチブビッドと言いました)

2.5の構築ルール

2.5では各プレイヤーは20ポイントの範囲内で、フォーマットで使用可能な宇宙船の中から好きなものを選び、スコードを構築するようになりました。スケールは1/10になっており、各宇宙船のポイントも2から9の範囲内です。構築ポイントを余らせることによるメリットはなくなり、むしろ20ポイントに足りないポイント分、ゲーム開始時に対戦相手が勝利トークンを得るデメリットが発生するようになりました。

アップグレードは構築ポイントで取得するのではなく、各宇宙船に設定されたロードアウト・バリューの範囲内で取得するようになりました。例えばダース・ベイダーのTIE/D Defenderはロードアウト・バリューが14なので、14ポイントまでアップグレードを付けることができます。

2.0までは各宇宙船のアップグレード・スロットは、タレントやフォースを除き、宇宙船の種別でほぼ決まっていましたが、2.5では同じ宇宙船でもパイロットごとに特色が出るようになりました。例えば、Iden VersioのTIE/ln Fighterはバトルフロント2の設定を再現して、キャノンやミサイルを装備できます。

2.5のフォーマット

2.0でもExtendedやBattle of Yavinなどの特殊フォーマットがいちおうありましたが、ほぼなんでもありのHyperspaceフォーマットが主流であり、使える宇宙船やアップグレードの制限はほとんどありませんでした。

2.5の主流のStandardフォーマットでは制限が多くあります。まず、X-Wing 2ndで発売や再版されていない宇宙船は使用不可になりました。例えばE-WingやTIEボマーなどはStandardでは使えません。使用可能な宇宙船の中でも、一部Standardで使えないパイロットがいます。例えばVCX-100のHera Syndullaなど。ダイヤル変更系の能力を持つパイロットの多くが禁止となっているので、マニューバの読み合いを拒否する能力をなくしたいという意図が見えます。

アップグレードの中でもStandardで使用できないものがあります。SenseやAutoblastersなどです。前者は禁止パイロット同様、読み合いをスポイルするから。後者は強力過ぎて全てのキャノン持ち機体が装備してしまうからだと思われます。